ネットショップを始めたいと思っても、「どの販売プラットフォームを選べばよいのか分からない」と悩む方は少なくありません。プラットフォーム選びをなんとなく決めてしまうと、商品コンセプトに合わないサイトデザインになったり、必要な機能が不足していたりと、後から運営に支障が出ることもあります。
この記事では、これからネットショップを立ち上げたいと考えている方向けに、初心者でも使いやすいものから多機能なものまで、厳選した9社のECプラットフォームを紹介します。
あわせて、CMSの種類やプラットフォーム選びのポイント、SaaS・オープンソース・ヘッドレスといった選択肢についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ECサイト向けCMSとの違いについては、「ECプラットフォームガイド」も参考にしてください。
ECプラットフォームとは|種類・選び方・主要サービスを徹底解説
ネット販売プラットフォームとは
ネット販売プラットフォームとは、オンライン上で商品を販売するためのECサイトを構築・運営できるシステムやサービスのことです。
商品登録や在庫管理、決済処理などの基本機能があらかじめ備わっており、プログラミングなどの専門知識がなくても、比較的簡単にネットショップを開設できます。
ネット販売プラットフォームには、個人事業主向けのシンプルな構成のものから、企業向けに多機能で拡張性の高いものまでさまざまな種類が存在します。例えば、国内販売に特化したものや、海外展開を視野に入れた越境EC対応型のプラットフォームなど、目的に応じて選ぶことができます。
CMSとECプラットフォーム
CMSは、ウェブサイトのコンテンツを作成・管理するためのシステムです。ECプラットフォームは、商品販売や決済、注文管理など、ECサイトの運営に必要な機能を提供します。Shopifyのように、CMS機能とEC機能を一体で提供するプラットフォームもあります。
| CMS | ECプラットフォーム | |
|---|---|---|
| 主な役割 | ランディングページ、ブログ記事、画像、動画などのデジタルコンテンツを管理する | 商品管理、カート、決済、在庫、注文管理など販売に必要な機能を提供する |
| 向いている用途 | メディア、ブログ、ブランドサイト、コンテンツ中心のサイト | 物販、デジタル商品、サブスクリプション、マーケットプレイスなど |
| 特徴 | デザインやコンテンツ設計の自由度が高い | 販売機能が標準搭載されており、短期間で運用しやすい |
さまざまなコンテンツを軸にブランドの世界観を伝えたい場合は、コンテンツの作成や管理がしやすいCMSが役立ちます。商品販売をスムーズに始めたい場合は、決済や配送、在庫管理までまとめて扱えるECプラットフォームを選ぶと運営しやすくなります。
ECサイトの構築方法について詳しく知りたい方は、「ECサイト構築ガイド」もご覧ください。
ECサイト構築の完全ガイド|費用相場・構築方法・成功のポイントを徹底解説
ECサイト向けCMSプラットフォームの種類
ECサイト向けCMSプラットフォームには、主にSaaS型とオープンソース型の2種類があります。このほか、ヘッドレスECプラットフォームやAPIファーストのソリューションといった選択肢もあります。
SaaS型
SaaS型は、クラウド上で提供されるECプラットフォームを月額料金などで利用する方式です。Shopify、BASE、STORESのように、サーバー管理やアップデート、基本的なセキュリティ対策をサービス提供事業者に任せられるのが特徴です。
- 初期費用を抑えやすい
- 専門知識がなくても始めやすい
- アップデートや保守の負担が少ない
- 標準で決済やセキュリティ機能が整っていることが多い
- 一方で、オープンソース型に比べると独自開発の自由度が制限される場合がある
オープンソース型
オープンソース型は、ソースコードが公開されており、自由にカスタマイズできる方式です。オープンソース型の例としてはWordPressがあります。カスタマイズの自由度が高い反面、コーディングなどの技術的な知識が必要で、サーバー、セキュリティ、アップデートなどの管理を自社または制作会社で行う必要があります。
- 自由度の高いカスタマイズができる
- ソフトウェア自体は無料で利用できる場合がある
- 開発・保守・セキュリティ対策の専門知識が必要になりやすい
- ホスティング費用や開発費用を含めると、総コストが高くなることもある
ヘッドレス型
ヘッドレスコマースとは、フロントエンドとバックエンドを分離して構築する仕組みです。顧客が目にするサイトなどのフロントエンドと、商品管理や決済、在庫管理などを担うバックエンドを切り分けることで、柔軟な開発が可能になります。
Webサイト、アプリ、店舗端末、SNSなど、複数のチャネルで一貫した購買体験を提供したい企業に適しています。ただし、構築・運用には開発リソースや予算が必要です。短期間でECサイトを立ち上げたい場合は、まずSaaS型のECプラットフォームを検討するとよいでしょう。
ECサイト向けCMSプラットフォーム9選
- Shopify(ショッピファイ)
- BASE(ベイス)
- makeshop(メイクショップ)
- STORES(ストアーズ)
- 楽天市場
- ショップサーブ
- イージーマイショップ
- Adobe Commerce(アドビコマース)
- EC-CUBE(イーシーキューブ)
主要なECサービスを比較したい方は、「ECサイト比較ガイド」もおすすめです。
ECサイト比較の完全ガイド|構築方法・主要プラットフォーム・選び方を徹底解説
1. Shopify(ショッピファイ)
Shopifyは、ECサイトの構築から運営まで幅広い機能を備えたECプラットフォームです。特に、スマートフォンやタブレットからの購入に対応したモバイルコマースへの強さが特徴です。
IT製品やクラウドサービスを比較できるITreview(アイティーレビュー)でも高い評価を得ており、商品管理やショッピングカートなどの各種機能も評価されています。国内外を問わず、多くの企業に利用されているプラットフォームです。
また、CMSとして商品ページ、ブログ、ランディングページ、画像などのコンテンツも管理しやすく、EC機能とコンテンツ運用をひとつの管理画面で扱える点も特徴です。AIを活用した商品説明文やページ作成の効率化、豊富なアプリによる機能追加、POS連携、詳細な分析機能など、事業の成長に合わせて機能を拡張できます。
コストを抑えながらも、高機能なネットショップを構築したい方や、モバイルユーザー向けの販売チャネルを重視したい事業者にとって、Shopifyは最適な選択肢といえるでしょう。
特徴
- 豊富なテーマからデザインを選んで簡単にネットショップを開設できる
- HTMLやCSSの編集による高度なカスタマイズも可能
- 海外販売にも対応し、現地通貨での決済も可能
- 多彩な決済方法に対応
- 16,000種類以上のアプリを利用して、マーケティング、配送、分析、レビューなどの機能を拡張できる
- Shopify POSを活用すれば、実店舗とオンライン販売の在庫や顧客情報を連携しやすい
- SEO、アクセス解析、カゴ落ち対策、クーポンなど販売促進に必要な機能も備えている
料金
- Basic:月額3,650円(年払い)
- Grow:月額10,100円(年払い)
- Advanced:月額44,000円(年払い)
- Plus:月額398,000円から(1年契約)/月額368,000円から(3年契約)
- 決済手数料:プランや決済方法によって異なる
※Basic、Grow、Advancedは最初の3日間無料、その後3か月間は月額150円で利用できます。
2. BASE(ベイス)
BASEは、初期費用・月額費用0円からECストアを立ち上げられるECプラットフォームです。BASEのスタンダードプランは、商品が売れたときに決済手数料とサービス利用料のみを支払う料金体系となっており、初期コストを抑えてECサイトを始められます。
特徴
- 抽選販売など顧客体験を高める機能が充実
- 「最近チェックした商品」や「おすすめ商品」などのレコメンド機能
- 最新情報や割引キャンペーンを伝えることができる「お知らせエリア」
- BASEで作られたショップでの買い物を楽しめる「Pay ID」アプリ での集客
料金
- スタンダードプラン:初期費用・月額費用0円、決済手数料3.6%+40円、サービス利用料3%
- グロースプラン:初期費用0円、月額16,580円(年払いの場合)、決済手数料2.9%、サービス利用料0円
※PayPay・Amazon Pay・PayPal等の特定決済時は、手数料が1.0%加算されます。
自社に適したサービスを探している方は、「ECサイトおすすめガイド」も参考になります。
ECサイトおすすめガイド|目的・規模別の選び方と主要プラットフォーム比較
3. makeshop(メイクショップ)
makeshopは、専門的な知識がなくても始めやすいECプラットフォームです。多彩な集客ツールが用意されているため、それらの機能を活用して集客に取り組むことができます。EC初心者から成長を目指す事業者まで利用できるプラットフォームです。
特徴
- デザインテンプレートが豊富
- ECサイトの開業・運営を支援するサポート体制
- Yahoo!ショッピングなど外部サービスとの連携に対応
- 無料で利用できる海外販売機能
- SEO設定の一括管理機能
料金
- プレミアムプラン:月額13,750円、初期費用11,000円、クレジットカード決済手数料3.19%~
- エンタープライズプラン:月額55,000円~、初期費用11,000円~、クレジットカード決済手数料3.14%
- makeshopペイメント月額費用:プレミアムプラン1,650円、エンタープライズプラン0円
4. STORES(ストアーズ)
STORESは、パソコンだけでなくスマートフォンからでもショップの作成が可能なネット販売プラットフォームです。専門的な知識がなくても直感的に操作できる設計で、初めてECサイトを立ち上げる方にも使いやすく、効率よく始められます。
また、無料プランに加えて、比較的低コストで始められる有料プランもあります。コストを抑えてネットビジネスを始めたい方にとって、選択肢のひとつです。
特徴
- フリープランでも使える機能が充実
- 「お知らせの配信・掲載」「再入荷通知」「FAQ(よくある質問)作成」「ギフト設定」など、運営をサポートする無料機能
- 48種類のデザインテンプレート
- 動画やバナー、売れ筋ランキングなどのパーツも自由に配置可能
料金
- フリープラン: 月額0円+初期費用0円 決済手数料5.5%〜
- スタンダードプラン: 月額3,300円(税込、初月0円)+初期費用0円 決済手数料3.6%~
EC基盤を選定するポイントについては、「ECプラットフォーム選定ガイド」で詳しく解説しています。
ECプラットフォーム選定の完全ガイド|要件定義から評価まで4ステップで解説
5. 楽天市場
楽天市場は国内最大級のECモールで、楽天市場の集客力を活用して売り上げを伸ばしたい方に適したネット販売プラットフォームです。多くのユーザーが利用しており、商品を幅広い顧客にアピールできるのが特徴です。
特徴
- 専任のECコンサルタントによる運営のアドバイスや企画提案などのサポート
- 地方自治体や金融機関との提携にも注力しており、地域の特性に応じた支援が受けられる
- マーケティングに関する支援もECコンサルタントから受けられる
- 多くのユーザーを抱えるECモールならではの集客力
- 「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」などの大規模セールイベントを定期的に開催しており、集客や販売促進に活用できる
- 楽天ポイントを活用した販売促進が可能
料金
- がんばれ!プラン:月額25,000円+初期費用60,000円
- スタンダードプラン:月額65,000円+初期費用60,000円
- メガショッププラン:月額130,000円+初期費用60,000円
- システム利用料:2.0~7.5%
- モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%
- 楽天スーパーアフィリエイト:アフィリエイト経由の売り上げの2.6~5.2%程度
- 決済手数料(楽天ペイ利用料):月間決済高の2.5~3.5%
- R-Messe(アールメッセ)の利用料:3,000~5,000円
※すべて税別
CMS・ASP・SaaSの違いを知りたい方は、「ECサイトASPガイド」もご覧ください。
ECサイトASPの完全ガイド|SaaSとの違い・料金・選び方を徹底解説
6. ショップサーブ
ショップサーブは、ECサイトのセキュリティ対策や運営サポートに対応するプラットフォームです。不正注文を検知する機能など、ECサイトの運営を支援するさまざまな機能を備えています。担当者による電話・メールでのサポートが提供されており、ECサイトの開店から日々の運営まで相談できます。
特徴
- 過去の不正利用の傾向などをもとに注文を照合・検知する不正注文アラート機能
- 担当者によるECサイトの運営サポート
- 商品ページの制作や集客プロモーションなどの代行依頼が可能
料金
- プラン4S:月額25,000円、年払い275,000円+開通料30,000円
- プラン4G:月額65,000円、年払い780,000円+開通料30,000円
- プラン4P:月額145,000円、年払い1,595,000円+開通料30,000円
- 決済手数料:決済方法により異なる(クレジットカード決済は3.5%~)
※すべて税別。このほか、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の利用料・開通料などが必要です。
7. イージーマイショップ
イージーマイショップは、商品画像や動画にこだわりたい人に適したECプラットフォームです。セット販売で平均注文額(AOV)を高めたり、サブスクリプションを始めたりすることもできます。
特徴
- 登録できる商品画像1枚当たりの容量上限は4MB
- フルHDを超える高解像度にも対応
- クリックなしでズーム表示できるため、商品の細部まで伝えることができる
- 1商品につき50枚以上の画像登録が可能なため、さまざまな角度から商品を紹介できる
- 動画の埋め込みも手軽で、製造工程や使用シーンを動画で伝えて説得力のある商品ページが作成できる
- 画面サイズに応じて商品一覧が自動で最適化されるテンプレートでスマホやタブレットに対応したサイトが作れる
- セット販売や頒布会など対応する販売形態が豊富
料金
- 無料版:月額0円+初期費用0円、決済手数料5.0%+40円
- スタンダード:月額3,900円+初期費用3,300円、決済手数料1.57%+20円または3.57%
- プロフェッショナル:月額8,700円+初期費用3,300円、決済手数料1.57%+20円または3.57%
- カートプラン:月額2,900円+初期費用3,300円、決済手数料1.57%+20円または3.57%
8. Adobe Commerce(アドビコマース)
Adobe Commerceは、B2C・B2Bの両方に対応しており、複数のネットショップを一元管理できる柔軟性の高いECプラットフォームです。
中規模から大規模な企業や複雑な要件を持つ事業者向けの機能を備えており、B2B向けの購買ポータル、顧客別カタログ、オムニチャネル販売などの構築にも対応しやすい点が特徴です。一方で、高度なカスタマイズを行う場合は開発体制や保守体制も重要になります。
特徴
- 1つの管理画面で複数のストアを運用できる
- 在庫管理機能が充実しており、リアルタイムでの在庫の可視化と把握が可能で、在庫状況に応じた対応ができる
- 実店舗とオンラインショップの連携に対応
- オンラインで購入した商品を店舗で受け取ったり、店舗で購入した商品を自宅に配送したりといった多様な配送オプションに対応可能
- AIによるレコメンド機能も搭載しており、ユーザーの関心や購入履歴に基づいた関連商品を提案できる
- B2B向けの見積もり、顧客別価格、法人アカウント管理などの要件にも対応しやすい
料金
- 要問い合わせ(年間の流通取引総額と平均注文額に基づいて算出)
9. EC-CUBE(イーシーキューブ)
EC-CUBEは、自由度の高いネットショップを構築したい方に適したオープンソース型ECプラットフォームです。オープンソースとは、ソースコードが無償で公開されており、カスタマイズが自由にできるソフトウェアを指します。「どんな機能を持ったショップにしたいか」が明確な人ほど、要件に合わせて柔軟にカスタマイズできるのが特徴です。
EC-CUBEでは、テンプレートの編集やブロック単位でのデザイン調整など、細かな部分まで自分好みに変更できます。こうした柔軟なカスタマイズ性もEC-CUBEの特徴です。
特徴
- 商品検索・お気に入り登録・税率設定などの標準機能
- インストール後すぐにショップ運営を始められる
- プラグインを活用することで、売上集計やアクセス分析、メルマガ・クーポン配信、レビュー機能なども追加可能
- 自社独自の業務フローに合わせた開発を行いやすい
- サーバーやセキュリティ、アップデートの管理は自社側での対応が必要になる場合がある
料金
- ウンロード版:月額0円
- クレジットカード決済手数料:利用する決済サービスによる
※別途、サーバー利用料や決済サービス利用料などが必要
CMSを利用した構築を依頼したい方は、「ECサイト制作会社ガイド」も参考になります。
ECサイト制作会社の選び方|料金相場・タイプ別比較と依頼の流れを徹底解説
ECプラットフォームに欠かせない機能
ECプラットフォームを比較するときは、料金だけでなく「運営を続けやすいか」「事業の成長に対応できるか」を確認することが大切です。特に次の機能は、導入前にチェックしておきたいポイントです。
- 商品カタログ管理
- 直感的な操作性
- AIによる商品説明文作成、レコメンド、画像編集などの支援機能
- ドラッグ&ドロップで編集できるページビルダー
- 画像、動画、PDFなどのメディア管理
- 外部サービスとの連携
- SEO機能
- 複数チャネルへのコンテンツ配信
- 多言語・多通貨などのローカライズ機能
- サイト表示速度と安定性
AIを活用した機能も、ECサイトの運営を効率化するうえで確認しておきたいポイントです。商品説明文やメール文面の作成、レコメンド、問い合わせ対応の補助など、日々の業務を効率化できる機能があるか確認しておきましょう。
また、SEOではメタ情報の編集、サイトマップ生成、構造化データ、画像の代替テキスト設定などが重要です。こうした機能は検索エンジンへの対応に加え、生成AIを活用した検索やショッピング体験に商品情報を正しく伝えるうえでも欠かせません。
販売プラットフォームの選び方
販売プラットフォームを選択する際には、予算面と機能面の両面を考えながら検討しましょう。
予算面
販売プラットフォームにかけられる予算を決め、その範囲で利用できるプラットフォームやプランを考えていきます。ECプラットフォームを利用する際には、以下の費用がかかります。
- 初期費用
- 月額料金
- 決済時の手数料
- サポート費用
- サーバーの利用費用(サーバーの管理機能がついていない場合)
- アプリやプラグインの利用料
- 制作・開発・保守にかかる人件費
オンライン販売を始める場合、初期費用や維持費は、利用するプラットフォームや必要な機能によって異なります。
販売プラットフォームの予算は、売上高や利益、その他の運営コストとのバランスを考えて決めることが重要です。たとえば、通販業界では、売上高を商品原価や販売促進費、その他の経費、利益などに配分して考える「3・3・4の法則」や「1・5・4の法則」といった考え方があります。こうした考え方も参考にしながら、事業全体のコスト配分を踏まえて販売プラットフォームにかける予算を検討するとよいでしょう。
予算が限られる場合は低コストかつ必要な機能を備えたサービスを選び、余裕があればより柔軟にカスタマイズできるプラットフォームの利用も検討するとよいでしょう。最初は小さく始めて、事業の成長に応じて予算や機能を拡張していく方針が現実的です。
機能面
必要な機能をよく確認したうえでECプラットフォームを選択すると、ECサイトをスムーズに運営しやすくなります。具体的には、以下のポイントを確認しましょう。
- 事業に必要な機能があるか
- 安全性が高いか
- カスタマイズ性が高いか
- 外部ツールと連携しやすいか
- 将来の事業拡大に対応できるか
事業に必要な機能があるか
まず、自身のオンライン販売事業に必要な機能がそろっているプラットフォームを見つけるのが重要です。販売プラットフォームでは、主に以下の機能を利用できます。
- 商品の登録や検索機能
- 商品のお気に入り登録機能
- おすすめ商品の表示機能
- 商品レビュー
- 在庫管理
- カート機能
- 決済機能
- 配送管理
- マーケティング機能
- 分析機能
- お問い合わせ機能
ネットショップを運営するうえでは、自社のビジネスモデルに合った機能を備えたプラットフォームを選ぶことが重要です。
例えば、ドロップシッピングを行う場合は、外部業者との連携や発注を自動化できる機能があると効率的です。Shopifyは、さまざまなドロップシッピングサービスと連携できるアプリが豊富に揃っています。
また、AmazonやYahoo!ショッピングなど複数の販路で販売する場合には、在庫を一元管理できる仕組みがあると、在庫切れやミスを防げます。
海外販売を考えている場合は、多言語表示や現地通貨対応、関税計算などに対応しているかも確認しましょう。さらに、商品表示の自由度やクーポン配信、レコメンド機能など、販売促進や顧客の利便性向上に役立つマーケティング機能の有無も比較ポイントになります。
目的や将来の展開に応じて、柔軟に対応できるプラットフォームを選ぶことが、スムーズな運営につながります。
安全性が高いか
ネットショップの取引では、利用者の個人情報を扱うため、セキュリティ機能が充実した販売プラットフォームを選ぶことが重要です。
特に以下のようなセキュリティ機能があるプラットフォームを選ぶと安心です。
- 2段階認証機能
- SSL暗号化通信
- PCI DSS準拠(クレジットカード情報の適切な管理)
- 不正注文検知
- 権限管理
- 自動アップデートや脆弱性対応
自由度の高いオープンソース型などのプラットフォームを選ぶ場合は、セキュリティ対策も自分で行わなければならない可能性があります。その際は、利用するサーバーの保護やアクセス制御などを行いましょう。
カスタマイズ性が高いか
カスタマイズ性が高い販売プラットフォームを選ぶのも有効な手法です。カスタマイズ性が高いプラットフォームなら、サイトデザインを事業に合わせて調整し、さまざまな機能を追加して利便性を高められます。
たとえば、Shopifyでは、以下のようなカスタマイズができます。
- 16,000種類以上のアプリから必要な機能を追加
- Liquid(独自言語)を用いた自由な機能開発
- API連携による基幹システム、CRM、在庫管理システムとの接続
- ヘッドレス構成による独自のフロントエンド開発
ECプラットフォーム選びの5ステップ
迷ったときは、次の5ステップで候補を絞り込むのがおすすめです。
- 現在の事業状況を確認する:商品点数、運営人数、現在または想定する注文数、今後の成長見込みを整理します。
- プラットフォームの種類を決める:SaaS型とオープンソース型のどちらが自社に合うかを検討します。必要に応じて、ヘッドレス型も選択肢に入れます。
- 必須機能をリスト化する:決済、配送、在庫、定期購入、越境販売、B2Bなど、譲れない条件を明確にします。
- 総コストで比較する:月額料金だけでなく、決済手数料、アプリ費用、開発費、保守費、人件費まで含めて見積もります。
- 導入前に検証する:無料体験やデモ環境で、商品登録、決済設定、スマホ表示、注文処理などを実際に試してみましょう。
B2B ECで確認したいポイント
B2B ECを検討している場合は、一般的なB2C向け機能に加えて、法人取引に必要な機能も確認しましょう。法人取引では、顧客ごとの価格、掛け払い、見積もり、承認フロー、大量注文、リピート注文などへの対応が必要になる場合があります。
- 取引先ごとのカタログや価格設定ができるか
- 法人アカウント、担当者権限、承認フローに対応できるか
- 大量注文や再注文をスムーズに行えるか
- 請求書、見積書、掛け払いなどの業務に対応できるか
- 卸売サイトでもブランドらしいデザインを表現できるか
B2BとB2Cを同じ基盤で管理できるプラットフォームを選ぶと、在庫や顧客情報、注文データを一元化しやすくなります。
事業規模別の考え方
小規模〜中規模の事業者は、低コストで始めやすく、保守負担の少ないSaaS型のECプラットフォームが選択肢になります。まずは販売開始までのスピードと運営のしやすさを優先するとよいでしょう。
中堅規模の事業者では、SaaS型を軸にしながら、基幹システム、PIM、CRM、MAツールなどとの連携も選択肢になります。将来的な拡張性も確認しましょう
大企業やグローバル展開を進める企業では、ヘッドレス構成や高度なAPI連携、複数ブランド・複数国の管理などが必要になるケースもあります。ただし、自由度が高いほど運用負荷も増えるため、開発体制と予算のバランスを見極めましょう。
CMS導入時の費用については、「ECサイト構築費用ガイド」もおすすめです。
ECサイト構築費用の完全ガイド|方法別相場・内訳・TCOを解説
まとめ
ネット販売プラットフォームを選ぶ際は、予算やカスタマイズ性・安全性などの機能を考慮することが重要です。適切なプラットフォームを選ぶことで、ネットショップの運営が効率化され、売り上げや顧客満足度の向上が期待できます。
また、CMS機能、AI活用、オムニチャネル対応、サイト表示速度、多言語・多通貨、B2B機能など、ECに求められる要件は広がっています。今だけでなく、1年後、3年後の販売戦略まで見据えて選ぶことが大切です。
Shopifyは比較的低コストで利用できるだけでなく、初心者でもブランドや商品のコンセプトに適したサイトデザインに仕上げられたり、海外販売ができたりするなど、多様なニーズに応えられます。無料体験も実施していますので、ぜひ一度お試しください。
CMS導入後の運用コストについては、「ECサイトランニングコストガイド」も参考になります。
ECサイトのランニングコスト完全ガイド|内訳・相場・TCO比較を徹底解説
ECサイト向けCMSに関するよくある質問
ECプラットフォームとは?
ECプラットフォームは、ネットショップの構築・運営に必要な機能がそろったシステムで、商品登録や在庫管理、決済処理などを効率よく行えます。専門知識がなくても使いやすいものが多く、個人から企業まで幅広く活用されています。
ビジネスの規模や目的に合わせて、必要な機能を備えたプラットフォームを選ぶことが重要です。
おすすめのECプラットフォームは?
- Shopify(ショッピファイ)
- BASE(ベイス)
- makeshop(メイクショップ)
- STORES(ストアーズ)
- 楽天市場
- ショップサーブ
- イージーマイショップ
- Adobe Commerce(アドビコマース)
- EC-CUBE(イーシーキューブ)
コンテンツ販売に適したプラットフォームは?
ShopifyはCMSですか?
はい。Shopifyは、ECサイト向けに設計されたCMS機能を備えたECプラットフォームです。商品ページ、ブログ、画像、ランディングページなどのコンテンツを管理しながら、カート、決済、在庫、配送、注文管理までまとめて運用できます。
EC向けCMSを使うメリットは?
EC向けCMSを使うメリットは、商品情報やコンテンツを管理しやすくなり、販売施策やマーケティングを効率化できることです。ブランドの世界観を伝える記事、特集ページ、画像、動画などを活用しながら、顧客に合わせた購買体験を作りやすくなります。
SaaS型とオープンソース型はどちらがおすすめですか?
短期間で始めたい、保守やセキュリティの負担を減らしたい場合はSaaS型が選択肢になります。自由度の高い独自開発をしたい、社内または外部に開発体制がある場合はオープンソース型も選択肢になります。月額料金だけでなく、開発費、保守費、運用負荷まで含めて比較しましょう。
ヘッドレスコマースはどんな企業に向いていますか?
ヘッドレスコマースは、Webサイト、アプリ、実店舗、SNSなど複数チャネルで一貫した顧客体験を作りたい企業や、独自性の高いデザイン・機能を求める企業に向いています。ただし、構築や保守には開発リソースと予算が必要なため、スピード重視で始めたい場合はSaaS型のECプラットフォームから検討するとよいでしょう。












