フリーランスの世界に飛び込むのは、わくわくする反面、不安も感じるものです。副業としてフリーランスを始めるにしても、本業にするにしても、クライアントを見つける戦略が必要になります。
Fiverr(英語)は世界中のフリーランサーが自分のスキルを出品・売買できるグローバルなオンライン・スキルマーケットです。日本からも利用可能で、外貨を稼ぐことができます。
この記事では、Fiverrで稼ぐ具体的な方法、収益を伸ばすコツ、始める前に知っておきたい注意点を紹介します。
Fiverrとは?仕組みと特徴
Fiverrは、フリーランサーとサービスを必要とする企業をつなぐオンラインマーケットプレイスです。完全英語のプラットフォームですが、翻訳ツールやAIなどを駆使すれば日本人でも十分対応可能です。同社はフリーランサーをスキルセットや専門分野別に分類し、依頼者が必要なサービスを簡単に見つけられるようにしています。Fiverrでは、フリーランサーが提供するサービスを「Gig(ギグ)」と呼びます。
Fiverrのカテゴリには以下があります。
- グラフィック・デザイン
- デジタルマーケティング・SNSマーケティング
- ライティング・翻訳
- 動画・アニメーション
- データ入力
- 音楽・オーディオ
- プログラミング・テクノロジー
- ビジネス
- 写真
Fiverrは急速に成長しています。フリーランサーがオンラインで収入を得て、このプラットフォームでは、さまざまな企業と世界中のクライアントをつなげています。2025年には、同社の売上高は4億3,090万ドル(約681億円)を記録し、前年比10.1%増となっています。
また、Fiverrには「Fiverr Pro」というプレミアム版の仕組みもあります。Fiverr Proでは、依頼者に対して厳選されたフリーランサーが紹介されます。誰でもFiverr Proフリーランサーに応募でき、承認されるとプロフィール上のProバッジ、Proカタログへの掲載、Fiverr外のクライアントからの推薦掲載、Proフリーランサー向けコミュニティなどを利用できます。
Fiverrの始め方、最初に整えること
Fiverrで仕事を獲得したいと考えているなら、まずは無料アカウントを開設してプロフィールを作成してみましょう。表示名を設定し、プロフィール写真をアップロードし、簡単な自己紹介で見込み客に自分の強みを伝えます
Fiverrでは、サービスを出品する前にアカウント認証が必要です。登録後、ユーザーはサイト上で売買の両方を行えます。
フリーランスを始めるには、ギグを作成(サービスのリスティング)し、説明や画像を追加し、提供するサービスを選択し、料金を設定します。Fiverrでは、ベーシック、スタンダード、プレミアムパッケージの作成を推奨しています。
例えば、グラフィックデザイナーの場合、ベーシックパッケージには1つのデザインと1回の修正が含まれ、スタンダードパッケージにはビデオ会議での相談、1つのデザイン、2回の修正が含まれ、プレミアムパッケージも同様に設定します。
ギグを作成する際は、次の要素を意識すると内容が伝わりやすくなります。
- タイトル:提供するサービスを一目で理解できるタイトルにします。例えばロゴデザインなら、「医療系ビジネス向けのプロフェッショナルなロゴを作成します」のように、対象や用途を含めると具体的です。
- 範囲と料金:ベーシック、スタンダード、プレミアムの各パッケージで、納品物、修正回数、納期、追加サービスを明確にします。
- ギグ説明とよくある質問:サービス内容、作業の流れ、納品形式、対応できる範囲を簡潔に説明します。想定される質問をあらかじめ入れておくと、購入前の不安を減らせます。
- 依頼者への確認事項:仕事を進めるために必要な情報を明記します。例えば、記事作成ならブランドのトーンや参考URL、デザインならロゴデータやカラー指定などです。
- ギャラリー:少なくとも1点は画像や作品サンプルを掲載します。ウェブデザインなら制作実績のスクリーンショット、動画編集なら編集例、ライティングならPDF形式のサンプルなどが役立ちます。
なお、Fiverrではフリーランサーのレベルによって出品できるギグ数に上限があります。新規セラーは少数のギグから始め、実績や評価を積み上げながら出品数を増やしていく流れです。
Fiverrで稼ぐ方法
日本では、副業・兼業を行う労働者の割合が年々増加しており、多様な働き方が広がっています。以下のリストは、Fiverrの出品者がプラットフォームで収入を得る方法の一部を示しています。
1. バーチャルアシスタントになる
起業家、中小企業、スタートアップは、負担を軽減し生産性を向上させるためにバーチャルアシスタント(Virtual Assistant、VA)を求めています。この役割は、管理業務の経験があり技術に精通している人に最適です。
バーチャルアシスタントとして、会議のスケジュール調整、メール送信、出張手配、資料整理、その他の管理業務を行い、クライアントが事業の他の部分に注意を向けられるようサポートします。
始める際は、これまでの事務経験や調整力をギグに具体的に書きましょう。例えば「役員の出張手配を担当した」「Notionで業務管理を整えた」といった実績は、依頼者にとって判断材料になります。
法律事務所向け、EC事業者向け、Notion運用に強いVAなど、専門領域を絞るのもおすすめです。一般的なバーチャルアシスタントとの差別化につながります。
収益の目安:Fiverrのデータでは、バーチャルアシスタントの平均的な料金は1時間あたり47〜60ドル(約7,400〜9,500円)、固定価格の案件では28〜91ドル(約4,400〜14,400円)程度とされています。
2. コピーライティングサービスを提供する
多くの企業がコピーライターを必要としています。メール、デジタル広告、ウェブサイトのランディングページ、CMスクリプト、プロモーションテキストはすべてコピーライターが書きます。あらゆる業界で見つかる役割であり、多くの選択肢があります。
Fiverrでは英語圏の案件が多い一方、日本語でコピーライティングサービスを提供する出品者は比較的少ないため、日本語でのライティングスキルを強みとして打ち出せる可能性があります。
収益の目安:ホームページ向けSEOコピーやCROを意識したコピーライティングでは、案件単価が1,500〜3,000ドル(約24万〜47万円)程度になることもあります。
3. ウェブデザインを提供する
熟練したウェブ開発者は、仕事の機会を得やすいでしょう。コピーライティングと同様に、ほぼすべての業界や企業で活用できるスキルです。既製のテンプレートを超えたウェブサイトを求める依頼者は、才能あるウェブ開発者に高額を支払います。
ウェブデザインでは、レイアウト、タイポグラフィ、配色、ユーザー体験などを整え、クライアントの目的に合ったサイトを構築します。通常、ウェブ開発者はJavaScript、Python、PHPなどのシステムに精通し、ウェブアプリケーション構築の経験を持っている必要があります。
また、WordPressなどのCMSでサイトを構築する案件も多くあります。自分が扱えるプログラミング言語やCMS、得意な業種、制作できるサイトの種類をギグに明記しておくと、依頼者が依頼しやすくなります。
収益の目安:ウェブデザイナーの料金は、1時間あたり100〜149ドル(約15,800〜23,500円)程度が目安とされることがあります。
4. 翻訳者として働く
得意な言語を活かし、Fiverrで文字起こし、ローカライゼーション、その他の翻訳サービスを提供しましょう。特に日本語を扱える翻訳者は、日本市場向けのコンテンツ制作やローカライズ案件で強みを発揮できる可能性があります。翻訳だけでなく、日本語として自然な表現に仕上げるトランスクリエーションやローカライズのスキルもアピールポイントになります。翻訳関連の資格や実績がある場合は、積極的にアピールしましょう。
収益の目安:プロの翻訳者は、1語あたり15〜30セント(24〜47円)程度で請け負うケースがあります。
5. ナレーターになる
ナレーションの仕事には、アニメやビデオゲームのキャラクターボイス、CMのナレーションなどがあります。Fiverrでは英語の案件が中心ですが、日本語のナレーションに対応できることをアピールすれば、日本市場向けコンテンツを制作する海外企業やクリエイターから依頼を受けられる可能性があります。
Fiverrでナレーションの仕事を受けるには、マイク、静かな録音環境、録音できるデバイスなど、基本的な機材が必要です。収録後は、音声編集ツールを使ってノイズを減らし、聞きやすい音質に整えます。
会話調、企業向け、明るくエネルギッシュなトーンなど、2〜3種類のスタイルを収録したデモリールを用意すると、依頼者が声の雰囲気を判断しやすくなります。
収益の目安:ナレーターの平均的な料金は、1時間あたり38ドル(約24〜47円)前後とされています。
6. 音楽を制作する
CMジングルから楽曲まで、ミュージシャンは音楽の才能から利益を得るいくつかの機会を見つけることができます。作詞作曲家、DJ、オーディオエンジニアは皆、Fiverrでサービスを提供できます。
音楽でのフルタイムキャリアを追求するのは困難な道のりですが、Fiverrでの副業でそのキャリアを補完することで、アーティストとしての夢と目標をサポートできます。
ギグを作るときは、「YouTube動画向けのBGM」「広告用30秒ジングル」「ポッドキャスト用イントロ音楽」など、具体的な用途に絞ると見つけてもらいやすくなります。依頼者が検索しそうな言葉をタイトルや説明に自然に含めることも大切です。
収益の目安:音楽プロデューサーの平均的な料金は、1時間あたり29ドル(約4,600円)前後とされています。
7. ロゴをデザインする
Fiverrでのスタートとして、ロゴデザインを検討してみましょう。ロゴを作成することで、グラフィックデザイナーはブランドの視覚的アイデンティティの確立を支援し、そのブランドを競合他社から差別化します。
すでにフルタイムの仕事でグラフィックデザイナーとして働いているか、AdobeやFigmaなどのデザインツールの使用経験があれば、Fiverrでのロゴ作成は追加収入を得る方法となるでしょう。
まずは、これまでに制作したロゴをまとめたポートフォリオを整えます。実案件が少ない場合は、架空ブランドのロゴを作る、既存ブランドのリデザイン案を作るなどして、発想力とデザインスキルを示せます。日本人としての強みを活かし、日本語ロゴのデザインや、書道風の文字を取り入れたロゴ、日本文化をテーマにしたブランド向けのデザインなどは、海外クライアントから依頼を受けられるチャンスがあるかもしれません。自身の文化的な知識やデザインの強みを活かせば、他のデザイナーとの差別化につながるでしょう。
収益の目安:Fiverrのデータでは、クリエイティブなロゴデザイナーは少なくとも75ドル(約1.2万円)程度から請け負うケースがあります。
Fiverrで稼ぐコツ
Fiverrでフリーランスとして仕事を請け負い始めたら、以下のコツを取り入れて成功への道筋を立てましょう。
- 実績を提示:経験、過去の作品、スキルを紹介するウェブサイトやポートフォリオを持つ。
- プロフィールを最適化:ギグタイトル、詳細なギグ説明、高品質なギグ画像や作品サンプルを使用してFiverrプロフィールを際立たせましょう。理想のクライアントが検索しそうなキーワードを、タイトルや説明文に自然に入れるのも効果的です。
- 競争力のある価格を設定する:類似のギグを調べて競争力のある価格を設定し、彼らの提供内容を評価して差別化できる追加要素があるか確認しましょう。
- 関連タグを活用:新しいギグに関連タグを追加することで、潜在的なクライアントがサービスを見つけやすくします。
- レビューを依頼:最初の数人のクライアントを獲得した後、レビューを依頼して信頼性を構築すると良いでしょう。
- 進捗を共有:作業プロセス全体を通じて進捗報告を行なうことは重要です。クライアントは情報を共有してもらえることを評価します。
- 早めの納品を意識:作業を1日早く納品してクライアントに好印象を与え、優れたレビューを受ける確率を高めましょう。
- 明確なコミュニケーション:クライアントの質問に迅速に回答し、質問も積極的にしましょう。クライアントのニーズを正確に理解することは大切です。
- 長期戦として取り組む:一夜での成功はありえません。最初のクライアントを獲得するには時間と調整が必要な場合があります。
Fiverrで稼ぐメリットと注意点
Fiverrは始めやすい一方で、手数料や競争の激しさもあります。メリットと注意点を理解したうえで活用するのがおすすめです。
Fiverrで稼ぐメリット
- 始めやすい:アカウント作成とサービス出品は無料で、初期費用を抑えてフリーランス活動を始められます。
- 見込み客に出会いやすい:Fiverrには世界中の依頼者が集まっているため、自分で一から集客するよりもサービスを見つけてもらえる可能性があります。
- 依頼者の支出額が伸びている:Fiverrの依頼者の支出額は、年間平均で300ドル(約4.7万円)以上とされ、継続的な案件につながる余地があります。
- 追加収益の選択肢がある:Fiverrにはアフィリエイトプログラムもあり、サービス提供以外の方法で収益を補うこともできます。
- 日本人の出品者が少ない:日本語対応を強みとして打ち出せば、競合の少ない分野で案件を獲得しやすくなる可能性があります。
Fiverrで注意したいこと
- 手数料がかかる:Fiverrでは、完了したギグごとに手数料が差し引かれます。手取り金額は手数料控除後の金額になります。
- 競争が激しい:誰でも無料で参加できるため、人気カテゴリでは多くの出品者と競うことになります。ロゴデザインのようなカテゴリでは、非常に多くのギグが並んでいます。
- プラットフォームのルールに従う必要がある:Fiverr上で出会ったクライアントとの支払いは、原則としてFiverr内で処理する必要があります。外部取引に誘導する行為は避けましょう。
こうした課題に備えるには、Fiverrだけに依存しすぎないことも大切です。自分のネットワーク、ポートフォリオサイト、SNS、フリーランス向けの求人情報なども併用し、複数の経路で案件を得られる状態を目指しましょう。
Fiverrで稼ぐ方法に関するよくある質問
初心者はFiverrでどのように稼ぐのですか?
Fiverrは、プラットフォームを通じて収入を得る方法を3つの簡単なステップで説明しています。
- Fiverrアカウントを作成し、ギグを設定し、Fiverrのグローバルオーディエンスに作品を提供する。
- 注文を受けた後、クライアントのニーズを確認し、期限内にプロジェクトを納品する。
- 最終作品をクライアントに提出し支払いを受けた後、Fiverrアカウントから資金を引き出すことができる。
Fiverrは稼ぐのに良い方法ですか?
Fiverrのギグ(案件)は、フリーランサーが価格を設定し、自分に最適な仕事を選択できる、オンラインで稼ぐ柔軟な方法を提供します。どれだけ稼げるかは、自分のマーケティング方法、経験とスキル、料金設定、作品の質によって決まります。
Fiverrでは何を販売できますか?
Fiverrは、フリーランサーがサービスを提供するために設計されています。フリーランサーは、ライター、デザイナー、ビジネス管理者、写真家などとしてのスキルを販売できます。Fiverrのギグには、イラスト、オリジナル楽曲、メール、ブログ、動画編集などがあります。日本語ローカライズや和風デザインなど、日本ならではの強みを活かすこともできます。
Fiverrではどのくらい稼げますか?
Fiverrで稼げる金額に決まった上限や保証額はありません。料金設定、受ける案件の種類、スキル、実績、レビュー数によって変わります。目安として、バーチャルアシスタントは1時間あたり47〜60ドル(約7,400〜9,500円)程度、ブランドやロゴのデザイナーは1案件あたり75ドル(約1.2万円)以上で請け負うケースがあります。




