ウェブサイトに異なったURLで同じコンテンツが公開されている場合、検索エンジンは、同じコンテンツを別のページとして認識してしまうことがあります。そうすると、SEO評価が分散したり、重複コンテンツと見なされたり、意図しないページが検索結果に表示されたりするなどの問題が生じる可能性があります。この場合、canonical(カノニカル)タグを設定することで、ウェブサイトにある複数のバージョンを一つの正規URLに統合するよう検索エンジンに知らせることができます。
Shopify(ショッピファイ)のテーマは自動的にURLをカノニカル化する仕組みを取っているものがほとんどのため、この設定を行うケースは稀と言えるでしょう。一方で、URLの末尾にUTMパラメータが含まれている場合などは、手動で設定を行う必要があります。
この記事では、Shopifyのメタフィールドを使って手動で正規URLを設定する方法を紹介します。重複ページのインデックスを防ぐ方法や設定手順を確認し、自社ECのSEO対策に役立ててください。

正規URL(canonical)とは
正規URL(canonical)とは、優先的にインデックスに登録してもらうための基準となるURLのことです。内容が同じまたは類似するコンテンツが複数の異なるURLで公開されている場合、基準となるページを示すことで、検索エンジンからの評価が分散することを避けることが可能となります。テクニカルSEOの手法の一つで、以下のHTMLタグを使用します。
<link rel="canonical" href="{{ canonical_url }}">
正規URLは、Shopifyの公式テーマや、多くのサードパーティによるテーマではデフォルトで定義されています。手動で正規URLを追加する必要がある場合は、テーマのレイアウトファイルにある<head></head>タグ内にコードを追加することで設定が完了します。

正規URLを使用するタイミング
正規URLは、コンテンツの内容が同じまたは類似する複数のURLがインデックスに登録されている時に使用します。SEO対策において、同一内容のURLが複数インデックスに登録されてしまうと、評価が分散し、SEO効果が弱まるとされています。検索エンジンが重複コンテンツであると判断し、評価を下げるリスクもあります。
正規URLを使用する具体例は以下の通りです。
- URLにUTMパラメータが含まれている場合:GA4(Google Analytics 4 / グーグルアナリティクス4)がキャンペーンなどのマーケティングの効果を追跡するために使用されるパラメータの一種で、参照元を示すために、URLの末尾にパラメータを追加します。URLが長くなることから、短縮URLを活用する場合もあります。
- 複数のカテゴリに登録されている同一商品がある場合:例えば、サングラスが「アパレル」「小物」「サマーセール」など複数のカテゴリに該当する場合に、同一商品が複数のURLで表示されてしまいます。その際、評価を一か所に集めるために正規URLを使用します。
例えば、サイトにメールキャンペーン経由でアクセスした場合と、Google(グーグル)広告経由でアクセスした場合とでは、たどり着く商品ページが同じであったとしても、URLが異なります。検索エンジンはURLが1文字でも異なれば、「クロールする必要のある新しいURLである」と判断してしまい、ページの評価は流入経路ごとに行われてしまいます。
そこで、正規URLを設定することで、どのURLをインデックスさせたいかを明確に検索エンジンに伝え、評価を分散させずに一か所にまとめることができます。

Shopifyページの正規URLを設定する方法
1. 正規URLを設定したいページタイプごとにメタフィールドを作成する
最初に、メタフィールドを作成します。正規URLを上書きしたいページが商品ページだけであれば、作成するメタフィールドも1つです。コレクションページやブログ記事など、他のタイプのページでも正規URLを上書きしたい場合には、該当するページのタイプごとにメタフィールドの作成が必要です。
- Shopify管理画面の「メタフィールド」ページに移動します。管理画面の検索窓に「メタフィールド」と入力し、「メタフィールドの定義」を選択します。もしくは、管理画面の画面左下にある「設定」から「メタフィールドおよびメタオブジェクト」をクリックします。

- 正規URLを上書きしたいページタイプを「商品」「コレクション」「ページ」「ブログ記事」などの中から選択します。
- 「定義を追加する」をクリックし、「商品正規URL」など、短くわかりやすい名前を設定します。必要に応じて「正規URLを上書きする」などの説明文を追加することも可能です。
- タイプを「URL」に設定し、保存します。
- 作成したメタフィールドの「ネームスペースとキー」は、次に行うコード編集の際に参照します。
- 商品ページのエディタに移動すると、「商品メタフィールド」の下に先ほど設定した「商品正規URL」メタフィールドが表示されます。新しい正規URLをここに入力し、保存します。
2. テーマファイルにコードを追加し、作成したメタフィールドを参照する
次に、theme.liquidファイルを開きます。管理画面の「オンラインストア」をクリックし、「テーマ」を選択して「コードを編集」を開いたら、左側のファイル一覧にある「Layout」フォルダの中からtheme.liquidファイルをクリックします。デフォルトでは以下のコードが設定されています。
<link rel="canonical" href="{{ canonical_url }}">
このコードを、以下のコードに書き換えます。
{% assign custom_canonical = null %}
{% if product and product.metafields.custom.product_canonical_url != blank %}
{% assign custom_canonical = product.metafields.custom.product_canonical_url %}
{% elsif collection and collection.metafields.custom.collection_canonical_url != blank %}
{% assign custom_canonical = collection.metafields.custom.collection_canonical_url %}
{% elsif page and page.metafields.custom.page_canonical_url != blank %}
{% assign custom_canonical = page.metafields.custom.page_canonical_url %}
{% elsif article and article.metafields.custom.blog_post_canonical_url != blank %}
{% assign custom_canonical = article.metafields.custom.blog_post_canonical_url %}
{% endif %}
<link rel="canonical" href="{{ custom_canonical | default: canonical_url | default: page_url }}">
このコードは、メタフィールドに以下のキーを使用していることを示しています。
- product_canonical_url
- collection_canonical_url
- page_canonical_url
- blog_post_canonical_url
さらに、デフォルトのネームスペース「custom」が使用されていることを前提としています。異なる表記を使用している場合には、適宜変更する必要があります。
なお、メタフィールドを作成していないページタイプのelsifおよびassignは、不要となります。例えば、コレクションページに正規URLメタフィールドの設定を行っていない場合は、上記のコードのうち、以下の2行は不要となるため削除しても構いません。
{% elsif collection and collection.metafields.custom.collection_canonical_url != blank %}
{% assign custom_canonical = collection.metafields.custom.collection_canonical_url %}
まとめ
正規URLを使ったURL最適化は、類似する複数のURLがインデックスに登録されている時に行います。検索エンジンからの評価の分散を防ぐことでSEO効果を高め、重複コンテンツを避けることにつながります。
Shopifyテーマを使用している場合、正規URLの設定は初期設定で行われているため、特別な作業は不要です。UTMパラメータを使用したURLがある場合や、複数のカテゴリに登録されている同一商品がある場合に、今回ご紹介したShopifyのメタフィールドで正規URLを設定する方法を参考にしてみてください。
Shopifyページの正規URLを設定する方法に関するよくある質問
Shopifyページの正規URLを設定する方法は?
Shopifyページの正規URLを設定するには、まず設定したいページタイプごとにメタフィールドを作成し、その後テーマファイルにコードを追加して、メタフィールドと関連付ける作業が必要となります。
ページの正規URLを確認する方法は?
ブラウザの検証機能から正規URLを確認できます。該当ページを開いたら右クリックし「検証」を選択、Ctrl + FまたはCommand + Fを押して「canonical」を検索します。「rel="canonical"」が含まれるタグがあるかを確認しましょう。Google Search Console(グーグルサーチコンソール)からも確認ができます。
Shopifyストアに正規URLを追加すべきタイミングは?
正規URLは、コンテンツの内容が同じまたは類似する複数のURLがインデックスに登録されている時に使用します。例えばGA4を利用していて、URLの末尾に流入経路がわかるUTMパラメータが含まれている場合や、複数のカテゴリに該当する同一商品がある場合などが挙げられます。




